このところ土砂崩れの土砂の撤去作業の日々だった。地震の時、崩れ落ち与呂見村の道を遮断した土砂だ。地震後、応急処置で車が通れるようになったが、山崩れの大量の土砂はそのままになっていた。そのため水捌けが悪くなり、雨の時などここを通る車は赤土でぐちゃぐちゃになっていた。
また、土砂が崩れ落ちたところはモリアオガエルやメダカが生息する小さな池でもあった。この土砂を撤去し、小さな池を復活させるのは村の念願だった。この工事を市に要請していたものの、いつになるか分からない。
田植えの終わったこの時期、いつまでも待っていられないので我々でやることに。ユンボも安く借りられることになり、4トンダンプも知り合いから借りることになった。
その時は来たのだ。そうして、若き頃ユンボの運転が仕事だった私にその役が回ってきた。
寺の和尚、遼雲さんがダンプの運転だ。ダンプに土砂を掬って積み込む。満載になったダンプは土砂置き場で土砂を降ろし、空で帰ってくる。そしてまた積む。ひたすらその作業を繰り返す。
晴天は続き、毎日その作業を続けた。土砂置き場が一杯になるとユンボをそこへ移動させ、ダンプが置いた土砂を掻き集めて山にして再びダンプが入れる場所を作った。
そうしてついに土砂はすっかり撤去し終わり、その後、新たに池を作った。
おおよそ、6日の仕事だった。遼雲さんが言うには4トンダンプ80杯分の土砂だったと。
久しぶりの夏の外仕事、汗はかいたが青空の下、気持ちは良かった。