コンコン!コンコラコン!!
仕事部屋の外壁を激しく突く音。
アオゲラに違いない!
そっと、窓を開けるとさっと外壁から近くのコナラに移動した。
やはりアオゲラだった。立派なオスである。
鳥たちの中でキツツキは動きも存在感も個性的でとりわけ目を惹く。
この林にやってくるキツツキは三種類。アカゲラ、アオゲラ、コゲラである。
コナラを中心とした雑木林なのでクワガタなど甲虫の幼虫が沢山いるのだろう、
よくやって来るし、木々は葉っぱを落としているのでよく見える。
不思議なのは家の外壁を突くのはアオゲラだけだということ。
奥能登のこの地域の伝統的な家の外壁は板壁で下見板と呼ばれている。
雨が入らないよう板を少し重ねて貼り付けた壁である。
板だからキツツキが突くと穴が開く。
なんのために穴を開けようとするのか。
これまでも穴を開けられたことはあるが、
決して営巣のための穴ではなかったし、
乾いた板の中に甲虫の芋虫がいるわけでもない。
そんな理由ならアカゲラだって穴を開けるだろう。
単なる悪戯としか思えない。
もう一つの不思議。
このキツツキ、どう見ても緑色なんだが、アオゲラと言う。
また山も緑なのに青い山というし、
アオガエル、青葉、青菜、青虫、青リンゴなども然り。
日本語の不思議だし妙で面白いところ。
外壁を突く音がすると、連れ合いは「コラ!」と叫んで追っ払う。
外壁に穴が開くとそこからスズメバチが侵入して巣を作ったりするからだが、
私はそんな気にはなれない。
この変なやつの顔や姿をしっかり見たいし、
なんのために穴を開けようとするのか知りたい。
要するに、もっとお近づきになりたいと思うのだ。


こいつはアカゲラのメス。以前撮ったやつ。
これもアカゲラ。
こいつはコゲラ。スズメくらいの日本最小のキツツキだ。以前撮ったもの。
エナガ、シジュウカラ、ヤマガラとの混群でよくやって来る。