いつだったか、珠洲の友人、N氏から彼の手作りうどんをもらった。
彼は漁師をやったり、野菜を作ったり、半農半漁の暮らしをしているが
うどん作りも達者なんである。
もらったうどんの味は格別で大いに感動したので
私でも出来るものなら、いつかうどん作りを習いたいとお願いしていたのだが
それが先日実現した。
雪の中やって来てくれ、うどん作りの個人レッスンをしてくれたのだ。
これは是非ものにしたいので、このブログに詳しく記載して記憶に留めたい。

まずはうどんの材料、中力粉だが、彼が使っている「さぬきの夢」を使った。当たり前のことだが中力粉の選別は大事だ。

そして、塩水を作る。塩は並塩でいいが、精製塩はダメらしい。塩水濃度は水に対して塩1割を基本とする。予めペットボトルに作っておくと便利だ。

さて、水回しである。中力粉と塩水を混ぜる。中力粉500gに塩水230mlを加え手早く混ぜる。出来るだけ大きい玉ができないように。

途中、水分の足らないところへスプーンで真水を一滴ずつ落とし、また掻き混ぜ、しっとりとした湿り気を確認したところで、バラバラのままビニールに入れ、半日くらい放置し、全体に水分を回らせる。時間がなければ30分でも1時間でもいいらしい。


ここまでの水回しが重要な作業で、うどん作りの成否の8割が決まるらしい。
ここからが生地作りだ。
しっとりと水が回った塊を二つに分け、一つづつ踏んで饅頭を二つ作る。
饅頭を踏んで均等に平たくし、それを包み込んで丸くし、また踏む。それを3回繰り返す。

そうして、マットな肌触りになった饅頭を低温で一晩熟成させる。今回は時間がないので数時間の熟成だった。饅頭の状態で冷凍保存も可能らしい。

ここからが製麺である。饅頭を踏んで伸ばし、その後、打粉をし綿棒で伸ばす。なるべく四角になるように。

綿棒に巻いてさらに伸ばす。
伸ばした生地に再度打粉をし、生地を畳んで切る。
包丁は何でもいい。我が家では菜切り包丁を使った。切るというよりは包丁を軽く落とすだけ。

切った生地をそっと持ち上げ、皿に乗せる。

というわけで、ついにうどんが出来たのだった。自分の手でうどんができるなんて!!
晩飯は作りたてのうどんで刻みうどんを作った。
硬くはなく、それでいて腰のあるうどんになってくれ、実に美味かった。

うどん師匠、N氏に感謝である。
うどんを食べるためにうどんを作る。
そういった仕事は文句なしに豊かなことである。
豊かで幸せとは何かと考えるに、
それは創造的な暮らしをすることだと思う。
この手でうどんを作ることは小さなことかもしれないが
そんな暮らしへの確かな一つである。
