道端のところどころ
秋を惜しむかのように咲いている花がある。
白に近い薄紫のノコンギク。
それとこの黄色いコウゾリナである。
タンポポのような黄色の花を沢山付けて
空に向かう姿は元気がいい。
普通何処にでもある野草であって、
特別な感じがしないので見過ごすことが多いが
野花の姿が少なくなった今、
おいらの出番!!とばかり
楽しそうに咲き誇っているんである。
たんぽぽのような花を付けるやつは他にもいる。
ブタナやノゲシ、オニノゲシなどもそうで
棘や剛毛があったり、がっつりと強烈な雑草でみんなの嫌われものだが
その堂々とした逞しい雑草ぶりが私は好きである。
オニノゲシなどは何度か版画にしたくらいだ。
コウゾリナも全体に剛毛があって、ざらざらしているので顔剃菜(かおぞりな)と呼ばれ、
それが転じてコウゾリナとなったらしい。
確かに、ほっぺたがざらざらしてくるとヒゲを剃らんといかんなと思うわけだが
しかし、変な名前だよなあ。
野草や野花の名前にはええ加減というか、テキトーというか、変な名前が多い。
名前を付けたのは植物学者なんだろうが、
愛がないというか、詩情がないというのか、センスがないというのか
そんな名前がまた、まかり通るから不思議というか可笑しいのである。
ところで、前の項でロゼットのことを書いたが
コウゾリナも茎の下はロゼットになっていた。
二年草でロゼットで越冬するのだ。