歩いていてへんなバッタに出遇った。
羽根が小さく、幼生かと思ったがどうも様子がおかしい。
幼生にしては身体がデカイ。
4センチくらいはある。
なんだか怪しい雰囲気も醸している。
色は綺麗で、各部品がしっかりとして
まるでオモチャのようだ。
それと実にのんびりとしている。
近づいても逃げようとしない。
ふつうバッタはとにかく逃げるもんだ。
草を歩くとバタバタと飛びたつ。
逃げる為に飛んだ筈なのに、
私にぶつかって来る慌て者もいる。
それくらい勢い良く飛び立つ。
なのにこのバッタときたら
羽根が小さいので飛べないだろうが
しっかりした大きい後ろ足があるのだから
ジャンプくらいはしてもいい。
しかし、動かない。
まあな、
写真を撮るには都合がいい。
ひょっとして見た目は大丈夫だが
死にかけているのかも知れぬと
触ったら、
ジャンプした。
驚いたように。
それも案外の距離だ。
できるじゃないか。
とにかく鷹揚でのんびりした性格らしい。
なんかいいやつに見えて来た。
帰って調べてみたら
フキバッタというらしい。
蕗の葉が好きでそれを食べるらしい。
体色も蕗の緑。
で、蕗バッタ。
分かり易い。
羽根が退化して遠くに移動できないので
種の分化が進んで
沢山の種類がいるのだとか。
ガラパゴスの動物たちみたいだ。
だから、なんとかフキバッタというような
正確な名前は分からない。
とにかく、フキバッタ君だ。
最近では珍しくなって、
絶滅危惧種になっているやつもいるらしい。
とにかく
虫好きの私も
初にお目にかかった。
今後とも
どうぞヨロシク。

(版画色版かるたシリーズ「バッタ」)