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玄関を出て山を下っていったところにクモが巣を張っていた。 ジョロウグモである。 その体色の見事さに暫く立ち止まってしまう。 そのデザイン、配色、誰がそうしたのか? 作ったのか? そして、この名前は誰が付けたのか? この妖艶な色はまさしく百花繚乱、文化の花開いた江戸時代、吉原の遊女たちの色である。 江戸時代。武士階級は謡曲をたしなみ、庶民は浄瑠璃を諳んじ、いたるところで俳句や和歌が作られ、それぞれ身分や職業の違いはあれ、みんな活き活きと暮らしていた様が想像出来る。 それがどんな豊かな文化であったことか。 現代は科学技術は進歩したものの、文化はどうか? 反対に衰退の一途をたどっているように思えてならない。 そんなことを思っているうちに、先日たまたま聞いたある話を思い出した。 古典落語の「紺屋高尾」である。 紺屋職人の久蔵が吉原の高尾太夫に一目惚れし、恋煩いをしちまう。 しかし、太夫といえば才色兼備、最高位の遊女でとうてい庶民には手の届く相手ではなかった。 しかし、諦めきれない久蔵は三年間必死に働き15両という大金を作り、どこぞやの若旦那と身分を偽り高尾太夫に逢いに行く。 運良く気に入られ思いを遂げるのであるが 「今度はいつ来てくんなます?」 と聞かれ、実は紺屋の職人で、今度来るためにはまた3年かかってお金を貯めなければならないのだと。その時は太夫はもうここにいないかも知れないから今日限りでございます。 と泣きながら白状してしまう。 高尾太夫は久蔵の手が紺色に染まっていることからおおよそのことは察していたが、久蔵の純情と心意気に 「あちきは来年3月15日に、ねんが明けるんざます。その時はぬしのところに参りんす。」 と約束するのであった。 これには久蔵またまた大感激で泣いてしまうのだが、 翌年3月15日、本当に太夫は久蔵のところへ嫁になりに来るのだった。 その後、久蔵の紺屋は噂を聞きつけ太夫見たさにやって来る人々で大繁盛したのだとか。 という話だが、恥ずかしながら私はこの話に落涙したんである。 ところで、「かめのぞき」と言う言葉がある。 さっと藍染めしたごく薄い藍色のことである。 夫婦となって店を開いた久蔵と高尾が、商売繁盛のために手拭いの早染めを考案し、当時それが大流行したという。 その言葉の由来が面白い。 高尾が藍を染める時、藍瓶をまたぐのだが、その時、染めを頼みに来た男たちが一斉に瓶を覗いたらしい。 うっはっは、男として分かるなあ。 長い余談になっちまったが、 ジョロウグモ、 やっぱ虫の中の太夫なんである。(勿論♀だけ。)
by gorosuke85
| 2011-10-21 14:36
| 虫たち
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Comments(2)
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by
ai
at 2011-10-22 00:03
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知りませんでした。藍染めしているのに。かめのぞきは、瓶をのぞくくらいにしか、糸をつけないからと教えられていました。リアルすぎて・・教本には書けなかったのでしょう。ゴロスケさまのブログはいろんな事をしれます。知っていると思いがち。知らない事を知るのは難しいですもの。
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by
gorosuke85 at 2011-10-22 17:09
aiさん久しぶりです。一般的には言われる通り、藍瓶に漬けてすぐに引き上げてしまうことから「瓶覗き」と呼ばれたり、水瓶に映りこんだ青空の色というので瓶覗きと呼ばれたりしますね。この話しはあくまでもネーミングの出どころで、実は小生も知らなかったのです。調べているうちにこのことを知ってとても楽しくなりました。紺屋高尾といういい話に繋がっている訳ですから。でも藍染めの教本には必要のない話ですよね。
知らないことを知るのは楽しいことです。 世界が新しくなります。 小生も知って楽しくなったことを書いています。
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